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ELECOM USBメモリが認識しない 32GB MF-HTU3B032GBKS/N

エレコムのUSBメモリが認識しなくなったとデータ復旧をご依頼いただきました。
認識しなくなったELECOMのUSBメモリ
32GBのMF-HTU3B032GBK という型番のものです。
型番はMF-HTU3B032GBK
分解して状態を確認しました。
ELECOMのUSBメモリを分解しました
USBポートに接続すると、一瞬だけ基板のLEDが点灯するものの、その後はウンともスンともいいません。
おそらくNANDメモリチップに不良が多数存在し、コントローラーは制御が追い付かずに動作を停止させている状態です。
コントローラーはPHISONのPS2251-09-26です。
USBメモリコントローラー PHISON PS2251-09-26
NANDメモリチップを外して直接読み取りを行うしかありません。
お見積りを提出し、ご承諾をいただけたので復旧を開始します。

NANDメモリチップを外しました。
USBメモリからNANDメモリチップを剥がす
メモリチップをリーダーに載せて読み取りを行います。
NANDメモリを専用のリーダーにセットする
時々、このリーダーでメモリからデータを取り出してくれるだけでいいです、という方がいますが
取り出しただけではコントローラーにより暗号化されているような状態です。
メモリの特定の位置ばかりに書き込むと当然その部分だけ劣化が進みます。
このため、コントローラーはメモリの特定の位置だけにデータを書き込むのではなく、
メモリ全体を分割して管理し、XORで演算を行うことによりデータを拡散して保存する仕組みになっています。
この技術を「ウェアレベリング」といいます。
XORは暗号化でも使われる技術ですから、結果として暗号化されたような状態となるのです。
チップから読み取りを行ったところ、無効なデータが140万セクタ分ありましたが、
再読み込みを繰り返し、30万程度まで減らすことができました。
XORの解析、組み上げを行い、多少破損があるもののフォルダ構造も無事で
比較的きれいな状態でデータを復旧することができました。
比較的綺麗な状態で復旧ができた
ご用命ありがとうございました。
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この記事を書いた人

秋葉原にあるデータ復旧の専門店です。大切なデータが取り出せずにお困りの方に、1997年の創業から20有余年に培った経験と知識、そして技術を駆使し、国家資格を持つ技術者が最善なデータ復旧サービスを提供しています。

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